市況

2022年6月下旬 国内外の蕎麦産地情報

 

 

国産玄蕎麦

 

 九州地方では春蕎麦、夏蕎麦の収穫が始まっておりますが、降雨の影響が大きい地域もあり、収量減と出荷の遅れが懸念されます。

北関東、東北の夏蕎麦は概ね順調に生育しており、このまま推移すれば7月中下旬頃の出荷見通しです。

 

 令和4年産北海道産蕎麦は、主産地の空知地方は概ね順調に播種作業が進んでおりますが、道東地区では降雨が続き播種作業が滞っている状況です。播種面積については、大豆や小麦等を播種する動きもあり、昨年に比べ若干減少すると推測されます。又、肥料や、資材費価格が高騰しており、価格に影響を与えると予想されます。

 

中国産玄蕎麦

 

 2022年産中国産玄蕎麦は、主産地の内蒙古自治区にて東部・西部・西北部と順次、播種作業が進んでおります。

 

内蒙古東部地区は、今年も政府補助金対象の大豆・とうもろこし・高粱等が多く作付けされ、適度な降雨により順調に生育しており、蕎麦の播種面積は減少しております。

一部では雹による被害を受けた畑に蕎麦を蒔き直す動きもある様です。その種子用としての需要とヨーロッパからの買い需要が、2021年産蕎麦価格が高止る要因となっております。

 

内蒙古西部地区は、干ばつが続いておりましたが、先週からの降雨により播種面積が例年より増加するとの期待が持たれております。

 

西北部・山西省は、2年続きの干ばつにより播種できなかった地域が多くありました。今年も干ばつが継続しておりましたが、先日、一部地域に降雨があり播種が始まりました。7月10日頃迄、播種可能な為、今後の降雨が期待されております。

 

ロシア産玄蕎麦

 

 ウクライナへの軍事侵攻によりロシア産蕎麦の輸入に影響が出ております。

ロシアから蕎麦の輸出禁止処置等は出ておりませんが、ドル建て決済システムSWIFTからの除外や輸入時関税の最恵国待遇撤回により、玄蕎麦は9%から15%、ムキミ蕎麦は17%から20%へと関税課税率が増加しております。

 

2022年産ロシア産蕎麦の播種面積について暫定速報値が公表されました。(播種作業が終わっていない地域等もある為、今後もデータの更新があると思われます。)

 

ロシア全体の現時点での暫定値は920,000 ha(最終予測値1,031,700ha)、(21年産975,935 ha)、主産地アルタイ地方は現時点で暫定値533,100 ha(最終予測値554,800ha)(21年産554,824ha)となります。最終的に全体の播種面積は昨年に比べ微増すると予想しております。

 

尚、ロシア最大の蕎麦産地アルタイ地方では、5月は温暖で乾燥した天気であった為、蕎麦の播種作業は例年より早く始まり順調に播種作業は進んだと報告を受けております。

 

アメリカ産玄蕎麦

  

 2022年産アメリカ産玄蕎麦の播種前契約は終了しておりますが、蕎麦産地のワシントン州は冷涼な天候が続いております。蕎麦は二毛作の作物であり、蕎麦の前に蒔かれている作物(小麦やスイート・コーン、牧草等)の生育が遅れているとの報告があります。このまま冷涼な天候が続くと蕎麦の播種時期が遅れてしまい、種蒔きが出来ない農家や畑が出てくる可能性もあり、注視しております。

 

モンゴル産玄蕎麦

  

 モンゴル産玄蕎麦は6月上旬に播種を開始し作業も完了しております。昨年同等の播種面積と推測され、9月初旬に刈り倒しが始まり収穫を予定しております。